幼き恋の回顧 中原中也 ------------------------------------------------------- 【テキスト中に現れる記号について】 [#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定    (数字は、JIS X 0213の面区点番号またはUnicode、底本のページと行数) (例)Ⅱ ------------------------------------------------------- 幼き恋は 寸燐の軸木 燃えてしまへば あるまいものを 寐覚めの囁きは 燃えた燐だつた また燃える時が ありませうか アルコールのやうな夕暮に 二人は再びあひました―― 圧搾酸素でもてゝゐる 恋とはどんなものですか その実今は平凡ですが たつたこなひだ燃えた日の 印象が二人を一緒に引きずつてます 何の方へです―― ソーセーヂが 紫色に腐れました―― 多分「話の種」の方へでせう 底本:「新編中原中也全集 第二巻 詩Ⅱ」角川書店    2001(平成13)年4月30日初版発行 ※底本のテキストは、著者自筆稿によります。 ※()内の編者によるルビは省略しました。 入力:村松洋一 校正:鳩 2017年9月24日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。