熱情的なフーガ 富永太郎 ------------------------------------------------------- 【テキスト中に現れる記号について】 《》:ルビ (例)覆《くつがへ》された ------------------------------------------------------- 七月の日光の 多彩なるアラベスク。 七月の日光の 覆《くつがへ》された坩堝。 白昼の星より 女人《によにん》の肉《しゝむら》は墜つ。 このロコヽ宮殿の 脚を断て。 赭《あか》き肉《しゝむら》は 宙宇に倒《さかしま》なり。 大理石《なめいし》の噴泉の 脣を噛め。 多彩なるアラベスク。 覆された坩堝 立ちならぶ電柱は 火を発す。 底本:「富永太郎詩集」現代詩文庫、思潮社    1975(昭和50)年7月10日初版第1刷    1984(昭和59)年10月1日第6刷 底本の親本:「定本富永太郎詩集」中央公論社    1971(昭和46)年1月 入力:村松洋一 校正:川山隆 2014年3月7日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。