延若礼讃 折口信夫 ------------------------------------------------------- 【テキスト中に現れる記号について】 /\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号) (例)ちり/″\ *濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」 ------------------------------------------------------- うらゝかな春の入日、ちり/″\に地面も空もまつ白に、過ぎ行く花の幻影――その中に、かつきりと立つた延若の五右衛門――。私はその頭・背から輝き出る毫光を感じました。「国くづし」の立敵の表現は、歌舞妓の世界に、此が見をさめになつて行く。さう言ふ悲痛な信仰に似たものに、心が潤うて来るのをおさへることが出来ませんでした。 底本:「折口信夫全集 22」中央公論社    1996(平成8)年12月10日初版発行 底本の親本:「幕間 第五巻第六号」    1950(昭和25)年6月発行 初出:「幕間 第五巻第六号」    1950(昭和25)年6月発行 ※底本の表題の下に書かれている「昭和二十五年六月「幕間」第五巻第六号」はファイル末の「初出」欄に移しました。 入力:門田裕志 校正:酒井和郎 2021年1月27日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(https://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。