デパートの窓 新美南吉 ------------------------------------------------------- 【テキスト中に現れる記号について】 /\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号) (例)カン/\ ------------------------------------------------------- デパートの窓の、 カーテンがするりとあいた。 時計がカン/\六つなる。 デパートの窓から、 パンをやくにほひがながれた。 時計がカン/\八つなる。 デパートの窓に、 パラソルの花がひらいた。 時計がカン/\十もなる。 デパートの窓に、 ソーダ水を、三人すつた。 時計がカン/\十二なる。 デパートの窓から、 カン/\帽子落とした。 時計がカン/\二つなる。 デパートの窓から、 ゆつくりと雲が出た。 時計がカン/\四つなる。 デパートの窓から、 シヤボンのにほひがながれた。 時計がカン/\六つなる。 デパートの窓に、 カーテンがするりとひかれた。 時計がカン/\八つなる。 底本:「日本児童文学大系 第二八巻」ほるぷ出版    1978(昭和53)年11月30日初刷発行 底本の親本:「赤い鳥」赤い鳥社    1931(昭和6)年11月 初出:「赤い鳥」赤い鳥社    1931(昭和6)年11月 入力:菅野朋子 校正:noriko saito 2010年12月9日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。